『われはロボット』 感想
今回読んだ本は、アイザック・アシモフの書いた『われはロボット』。
ロボットものの金字塔と呼ばれているのもあり、興味はあったのだが、しばらく積みっぱなしになっていた。
というか一回読むのを挫折したことのある小説。
で、今回は最後まで読むことができた。
内容は9つの連作短編になっていて、ロボットの発展史のようになっている。
最初は子守用ロボットとして開発され、危険と隣り合わせの宇宙開発事業に導入され、次第に世界にロボットが浸透していく様が描かれている。
そして、その過程で起きるロボットの不可解な言動をロボット三原則を用いて解いていくという感じの内容だ。
自分が好きなのは八番目の短編、『証拠』。
選挙の候補者がアンドロイドなのではないかという疑惑がかかり、その証拠を求めるロボット反対派の人々との騒動を書いた短編だ。
ロボットと三原則を使えばこんな話の展開もさせられるのかと思い、一抹の不安も残す結末だったのも印象に残る。
アシモフはこの本に収録されているもの以外にもいくつもロボットの短編を残しているらしい。
ロボットに魅せられた人生だったのかなあと、この本のいくつもの短編を読んで考える次第だ。